脳血管障害の片麻痺症状に対する施術例のご紹介

こんにちは。代表の北川です。

今回も脳血管障害についてお話します。
当院の実際いらした患者様の例を参考にストレッチ

施術法を具体的に紹介致します。

 

1.脳血管障害にかかった経緯

2.脳血管障害後遺症における

  代表的な歩行困難の症状

3.脳血管障害(退院後)具体的な

  転倒予防ストレッチの施術法

4.1ヶ月の施術後の身体の変化と

  利用者様のコメント

5.訪問マッサージについての誤解

  について

 

1.脳血管障害にかかった経緯

 

年齢:76歳

お住まい:横浜市金沢区
発症日:2020年5月2日
診断名:心原性脳梗塞
退院日:2020年5月15日
ご紹介先:入院先総合病院のケースワーカー

この男性は、奥様と夫婦のみで一戸建てで生活。
近年は、近所に住む6歳の孫と一緒にお出かけするこ
とが生きがいで、毎週末になると孫とお出かけ。
5月2日午後、いつものように孫と電車で出かけると
急にめまいがして気分が悪くなり、吐き気を催して電
車のホームで倒れこみ、救急搬送された模様。

命に別状なく緊急手術もうまくいき、2週間前後の入
院生活を送り、帰宅に向けてのリハビリも無事終了。
ただ、「心原性脳梗塞」は、不整脈などで心臓に出来
た血の固まりが脳に流れて脳血管を詰まらす脳梗塞で
あり、脳梗塞の中でも比較的重度な後遺症が残ること
が多く、この男性も外ならず、様々な後遺症あり。

男性は、自宅に戻られても、以前の生活スタイルには
戻れないことは覚悟はしていましたが、少しでも「お
孫さんとまた一緒に出掛けたい願望があったため、当
院に在宅マッサージの導入の紹介がありました。

在宅においては、病院でリハビリを受けていた時より、
自力で生活していかなければならず、杖歩行となり、
転倒リスクを怖がり運動量が減少していき全身の筋力
低下が日に日に目立ってきていました。
片麻痺の為、関節の可動域も発症前に比べて、大分減
少してました。杖歩行となって、歩行バランスがかな
り不安定となり、見守りが必須でした。

脳血管障害における後遺症の中でも、運動機能につい
ては下記の症状が進行し、歩行(杖歩行含む)が困難

になります。

 

2.脳血管障害後遺症における代表

  的な歩行困難の症状

 

【軽度の場合】
・運動不足が原因で特に下肢の筋力低下
(特に大腿四頭筋、いわゆる’ふともも’)
・下半身の関節可動域(ROM)の減少
・歩幅(歩隔)の減少

【重度の場合】

よくある症状では以下が有名です。
・「マンウェルニッケ肢位(添付図参照」」

 

この姿勢で杖歩行になると頻繁に転倒するリスクが高

なっていきます。

・痙性麻痺(各関節が固くロックされるイメージ)
・弛緩性麻痺(各関節に力が入らず緩いロックのイメ
ージ)
・錐体外路障害での不随意運動(痙攣・振戦・バリス
シス・アテトーゼ・ジストニア等)

が挙げられます。

 

このような、脳血管障害における退院した後に考えら
れるリスクに対して、訪問マッサージでは毎週定期的に
機能訓練をしていけば転倒予防をすることができます。

 

3.脳血管障害(退院後)具体的な

  転倒予防ストレッチの施術法

 

今回は、具体的な転倒予防の施術法として、

「関節可動域(ROM)維持目的の

 ストレッチ」

をご紹介します。

このストレッチは、後遺症が軽度でもあっても重度で
あっても必ず歩行において有効な施術法です。

 

①股関節外旋位 ➡︎ 股関節内旋ストレッチ
 図参照

右脚麻痺の場合、外側に向いている右膝を内側に向く

に伸ばします。

 

②足関節内反屈曲位➡︎足関節外反伸展位ストレッチ

「尖足」というつま先が固まる症状に対して、つま先

が上向きになる様に伸ばします。

 

③肩関節内旋内転位➡肩関節外旋外転位ストレッチ

身体の内側に巻き込まれる肩を外側に戻すように

肩を上に挙げて伸ばす方法です。

 

 

④そして腰部の四位も必ず変化が起きてます。
腰部側屈位➡︎痛くない方へ側屈位のストレッチ

まひ側に腰痛が発症する為、麻痺側と反対側にスト

レッチする方法です。

 

上記のストレッチを毎回訪問マッサージの姿勢矯正
メニューとして行うことで、脳血管障害後遺症のある

方は、転倒リスクをかなりの確率で抑えることが出来

ます。

ただし、毎回定期的に継続して行うことで施術の効果

を残すことが出来る為、継続して行うことが大切です

(勿論ですが、当院の有資格者のマッサージ師がスト

レッチを行います)。

 

訪問マッサージ導入1か月後に男性が感じた変化し
たことは以下です。

 

4.1ヶ月の施術後の身体の変化と

利用者様のコメント

 

退院直後、1ヶ月訪問マッサージを受けた後の感想は
以下でした。

◎関節可動域(ROM)が維持できた。立つ、座る、

進等基本動作が退院後よりスムースに出来るように
なった。

◎立っている時の’左右にふらつく’頻度が減った。

◎杖歩行に対する怖さがなくなった。

◎孫と出かける機会が保てたことが嬉しい。

 

5.訪問マッサージについての誤解

  について

 

訪問マッサージは、マッサージだけして終了する
のではないか?」とご心配な方もいらっしゃると思
います。

訪問マッサージは、「マッサージだけしかしていけ
ない」ということではありません。当院は、運動療

法や姿勢矯正、筋力トレーニング、鍼灸、ストレッ

チ、歩行訓練など様々なニーズにお応えすることが

出来ます。

横浜市、横須賀市、逗子葉山が訪問地域であります
きたがわ鍼灸指圧院では、脳血管障害の後遺症患者
様には、この様な「姿勢矯正」や「運動療法」は当
たり前の様に日々施術をしております。

お分かり頂けましたでしょうか?

今回は、「転倒リスク予防の絞った関節可動域スト

レッチ」についてご紹介しました。