「睡眠不足が及ぼす悪影響」 その②

今回は 「必要な睡眠時間は年齢によって異なる??」 「レム睡眠とノンレム睡眠」「睡眠不足と認知症の因果関係」についてお伝えいたします

 

 

■必要な睡眠時間は年齢によって異なる??

人間は年齢によって必要な睡眠時間が異なり幼児期は12時間、10歳までは8~9時間、成人期は6~8時間。そして60歳を過ぎたあたりからは6時間となっている様です。歳を取ると眠りが浅くなり、長時間眠ることができず、すぐに目が覚めてしまう特徴もあります。

 

■レム睡眠とノンレム睡眠

睡眠には、脳は活動しているが体は眠っている状態のレム睡眠と、脳も体も共に眠っている状態のノンレム睡眠があります。

眠りに落ちた瞬間、ノンレム睡眠の状態がしばらく続き、やがてレム睡眠へと切り替わります。この「ノンレム-レム」の周期は90~120分で、朝方(起床時間)に近づくほどレム睡眠が優勢になります。個人差はありますが、一回の睡眠のレム睡眠の時間は約20%ほどです。

人間の体は、加齢とともにノンレム睡眠の時間が減りレム睡眠の時間が増えることがわかっています。高齢者がちょっとした物音や尿意で目覚めてしまい、短時間で起床してしまうのはそのためなのです。

 

若い人でも睡眠不足が続くと人体に様々な影響を及ぼします。

■睡眠不足と認知症とは因果関係があるのか?

 高齢になると深く、長く眠ることへのハードルは上がってきますが、睡眠不足は生活習慣病ばかりでなく認知症の要因になるとも言われています。

認知症の中でもっとも患者数の多いアルツハイマー型認知症は、「アミロイドβ」というタンパク質が大脳皮質に沈着し、神経細胞が破壊されて発症します。このアミロイドβは睡眠中に脳から血液中に排泄され、最後は肝臓で分解されます。つまり、睡眠時間が足りなくなるとアミロイドβの沈着が速くなり、アルツハイマー型認知症になりやすくなると考えられています。              

                            

睡眠時間の不足により、糖尿病や高血圧などの生活習慣病だけではなく、うつ病の原因になる可能性も…。

 

 

 

 

次回は、間の年齢別による必要な睡眠時間とは?」、「レム睡眠とノンレム睡眠」、「睡眠不足と認知症の因果関係」  についてお伝えいたします。

〈記事担当: 北川〉