【消費者庁】介護ベッドの事故に注意喚起②  ~転倒・手元スイッチ編~

前月の引き続きになりますが、引き続き、昨年9月に消費者庁より出された介護ベッドに関する注意喚起について取り上げます。今回は、「転倒・手元スイッチ」についてです。

https://www.caa.go.jp/notice/entry/020529/

 

1.隙間に注意

ベッドや手すりの組み合わせによっては、隙間が大きくなり、頭や首、手足が入り込みます。隙間を埋める対応品、全体を覆うカバーやクッションなどで隙間を埋めて使用しましょう。古いベッドをお使いの方は特に注意しましょう。

平成21年にJISが改正され、ベッドと手すりとの間の隙間などについて見直しが行われました。

◎手すりは衣服が絡みつくような形状でないこと

◎サイドレール内の空間は直径12cm以上の物が通らないこと

◎サイドレール間やサイドレールとボードの隙間には直径6cm以上の物が       

 入り込まないこと

などが盛り込まれまれました。

 

2.転倒に注意!

ベッド周りは常に整理整頓し、利用者が無理な姿勢を取っていないか確認しましょう。

またベッドのキャスターやグリップがしっかり固定されているか確認しましょう。

 

3.ベッド操作に注意する

電動ベッド使用中に、ベッドと床との間や手すりとマットレスとの間に利用者の体が挟まる事故も発生しています。 手元スイッチは安全な場所に置き、利用者の手足の位置を確認してからベッドを動かしましょう。 

近年になり、介護ベッドと柵や手すりとの間に首を挟んでしまうケースが増えています。

私共の訪問マッサージご利用者様も多く使用されている介護ベッドですが、その周りには沢山の物が置かれていることが多々あります。必要な物を手の届く範囲に置いておくと便利ではありますが、近くに置いてあるからこそベッド上から無理な姿勢で取ろうとして転落したり、ベッド周りの足元に置いてある物につまづいて転倒したりと、危険な事故へとつながります。
私がベッドメーカーで勤めていた時に、ご利用者様がベッドから落とした物を拾おうとした際に偶然当たった手元スイッチが反応し危険な体勢で体が挟まってしまうというヒヤリとする場面に遭遇したことがあります在宅介護ベッドのトラブルとして多く相談を受けたのも、この手元スイッチに関連するものでした。
現在流通している手元スイッチには、裏側に専用のレンチを差し込んでロックできるものや、2つのボタンを同時に長押しするすることで簡単にロックできるもの、ロック中であることを音声で確認できるものもあります。このような機能付きのものを使われている場合には、上手く活用していけるよう声掛けできるとよいと思います。
私たち訪問鍼灸マッサージ業者としても、定期的に訪問するスタッフの一員として、ベッド周りの整理整頓や手元スイッチの置き場所など、さりげなくアドバイスできるよう意識していきたいと思います。
〈記事担当: 平山〉